姿勢の重要性

皆さん、緊急事態宣言下ではありますが、健康に留意されながらも、楽しく毎日を過ごされているでしょうか。
今日は、「姿勢の重要性」について考察を深めていきたいと思います。まず、「姿勢」という漢字ですが、皆さんはこの漢字をご覧になって不思議に感じたことはあるでしょうか?
「姿」は「すがた」ですので、違和感を特に覚えることはないと思います。
それでは「勢」の漢字についてはどうでしょうか?
「勢」は「いきおい」という意味なので、よく考えてみると「姿勢」という、人の姿かたちという意味からは無関係な文字ですよね。
それにも関わらず、「姿勢」は「姿」と「勢」という二文字から成り立っています。
これはどのように解釈すれば良いのでしょうか?
実は「姿勢」という言葉の本来の意味は、目に見えるところの「姿」の良好さと、目には見えないところの「勢い」の良好さ、両方ともに、その人のいで立ちから感じられる、ということなのだと思います。
それはさておき、姿勢の悪い状態で生活を送ったり、日常の作業、動作を悪い姿勢でこなしてはならない一番の理由は、悪い姿勢でいると、その人自身の中に「勢い」や「流れ」が生まれてこない事にあります。

皆誰しも、日常生活の中で「好機を掴めれば!」「良い流れに乗りたい!」「元気に毎日を送りたい!」と思います。
そのようなことを毎日考えてはいるのに、ちょっと姿勢を正したり、ほんの少し姿勢に気を付けるという些細な努力は怠りがちです。
姿勢の漢字が指し示している通り、「姿勢」が良くなければ、個人の中に「勢い」は出てこないし、何事も良い結果や、いい仕事は出来ないはずなのです。
実際、人生の中で「勢い」の有る無しはすごく大切な事だと思うのです。
結婚するかどうか決定してしまうのも、勢いなしでは成しえないですし、結婚に限らず大事な決断の際にも「勢い」は必要ですよね。
ですので、姿勢が悪い人なのに、すごく運があるという人は世の中で稀ですし、もっと言ってしまうと運が遠ざかったとき、その人の姿勢はますます悪くなるのではないかと思います。
姿勢が良くなれば、「勢い」は自ずと出てくる筈です。また気持ちの中に「勢い」があるならば、運も良い流れも自ずと掴める。そんな因果関係でしょう。
最後に姿勢と進化の過程のお話をします。
人間進化の過程の図式(アウストラロピテクス→ネアンデルタール人→クロマニヨン人)という絵柄は誰でも一度は目にしたことがあると思います。

最初は四足歩行から始まり、少し直立し始めると前足(現在の手)が自由に、フリーハンドとなったので、色々な道具を使い始めます。
道具を使い始めると、脳がさらに進化し、脳が変わるとさらなる直立を促され、人は現在の直立姿勢に変化して行きました。
アウストラロピテクス、ネアンデルタール、クロマニヨンの三者を比較すると、姿勢が良くなるごとに、脳は高次元の働きが可能となって行きます。
この三者は、生きた時代が違う訳ですが、現代人同士を比較しても、同じ相関関係は成り立ちます。
姿勢が良い人と姿勢が悪い人がいたら、姿勢の良い人の頭脳の方が活発に働きますし、高次元の働きをしてくれるという事です。
今日、姿勢の良い貴方と、昨日、姿勢の悪い貴方の脳も別物であると言えるかもしれません。

頭を良くしてくれるのも姿勢、日常生活に良い流れをもたらすのも姿勢。
こんな大切な姿勢。少しでも気にかけてあげるなら、今までとは違う風が吹き始めるかもしれません。
木村